やむを得ない事情で赤ちゃんを人に預けなくてはいけなくなったり、育休が明けて職場復帰したりすると、ママの母乳を赤ちゃんにあげられません。
中には「市販のミルクではなく、母乳を与えたい」「あの子は私の母乳しか飲まない」といった事情がある方もいるでしょう。
赤ちゃんと離れ離れになることが多いという方は、母乳を定期的に搾乳し保存しておくことをおすすめします。
万が一のときに備えて母乳は保存しておこう
母乳を搾乳し、保存しておくことで、万が一ママが赤ちゃんを離れ離れにならなくてはいけないときにも、母乳を与え続けることができるようになります。
注意しなくてはいけないのが、搾乳した母乳の保存方法です。
母乳の保存方法には3通りあり、季節や保存期間に合わせて使い分けなくてはいけません。
常温保存
搾乳した母乳を哺乳瓶などに入れて常温(気温20~25度、湿度50%)で保存する方法です。
母乳は常温でもある程度は保存できます。
しかし、だいたい3時間程度で、長期間の保存には不向きです。また、夏場の気温が高い時期は避けたほうがいいでしょう。
日中だけどうしても出かけなくてはならず、家族に赤ちゃんを預けるなどの場合に使うことが多い方法です。
冷蔵保存
搾乳した母乳を哺乳瓶などに入れ、冷蔵庫内で保存する方法です。冷蔵保存であれば、3~4日ほど保存することができます。
とはいえ、衛生面などを考慮すると、可能な限り24時間以内に飲ませたほうがいいでしょう。
丸一日、家をあけなくてはいけないときなどに、使える方法です。
また、冷蔵庫に入れるときは、ドアポケットではなく、できるだけ温度の低い冷蔵庫の奥のほうへ入れるようすることをおすすめします。
赤ちゃんに飲ませる際は、お湯などに保存容器ごと入れ、人肌くらいまで温めてから与えましょう。
冷凍保存
最も保存できる期間が長い保存方法です。市販されている母乳パックに搾乳した母乳を入れ、冷凍庫の中で保存します。
母乳パックを冷凍庫へ入れる際は、パック内の空気をよく抜いておきましょう。
この方法であれば、2~3か月の保存が可能になります。
解凍した母乳は余った場合は廃棄することになりますので、たくさん搾乳したときはできるだけ小分けにして保存しておきましょう。
飲ませる際は、可能であれば冷蔵庫で一晩かけて解凍するか、人肌程度のお湯にパックごと入れて解凍するようにするといいでしょう。
搾乳した母乳を保存しておくことで、いつでも赤ちゃんに母乳をあげられるようになります。
搾乳の際には搾乳器などを使えば、電動で搾乳できたり、そのまま直接保存容器に入れたりすることが可能です。母乳育児の際の参考にしてみてくださいね。