手足口病が過去最悪のペースで流行している、と読売新聞が報じました(2019年7月23日)。
ここ10年で最多のペースで感染が拡大していると報じたニュースも。
手足口病とは、いったいどんな病気なのでしょうか?
手足口病とは?
毎年夏に流行する感染症で、発熱、咳、鼻水、嘔吐等の症状が出ます。
手・足・口に水疱性の発疹ができるのが特徴です。
この発疹はかゆみや痛みを伴うこともあります。
特効薬や特別な治療法はなく、重篤化しにくいため、対症療法で様子を見ます。
手足口病はコクサッキーウイルスやエンテロウイルスによって発症し、
くしゃみなどの飛沫、便を通じて感染しやすいため、衛生管理を徹底します。
回し飲みやタオルの共用などをしてはいけません。
ウイルスは3週間ほどかけて体外に排出されますので、便をしたときは
便器のふたを閉めてから流します。
手足口病は5歳未満の子供がかかりやすい病気ですが、大人にも感染します。
大人がかかると子供よりも症状が重くなるケースが多いようです。
水泡性発疹が口の中にできてしまい、痛くて食事をとれなくなることもあります。
出席停止になるの?
手足口病は感染力の強い病気であるため、出席停止になるのでは?
そう思われがちですが、手足口病は出席停止の対象に含まれていません。
ウイルスは3週間かけて体外に排出されるため、3週間ずっと休み続けるのは
難しいというのが、理由の一つです。
ただし保育園や幼稚園によっては、出席停止になっている場合もあります。
お子さんが通う園ではどうなのか、確かめてみるといいでしょう。
悪化すると?
嘔吐や頭痛が激しくなった場合、脳炎や髄膜炎を併発している可能性があります。
・腹痛・嘔吐といった「消化器症状」
・呼吸困難などの「呼吸器症状」
・ぐったりとしてしまう「全身症状」
これらが見られるようなら、すぐに診察を受けましょう。
毎年夏に流行する手足口病は、感染力が非常に強い病気です。
手洗いやうがいをしっかりして防ぎましょう。