
年始になると、お雑煮などでおもちを食べる機会が多くなります。
お年寄りがおもちを喉に詰まらせてしまったという話をよく耳にしますが、子供がおもちを食べるときにも同じように気をつけてあげましょう。
| 1.何歳から食べられるの? |
| 2.どうすれば食べられる? |
| 3.どんなことに気をつければいい? |
| 3-1.必ず大人の目の届くところで |
| 3-2.おもちは小さく切って |
| 3-3.ゆっくりと食べさせる |
| 3-4.遊びながら食べさせない |
| 4.もしも喉に詰まらせてしまったら? |
| 4-1.背部叩打法 |
| 4-2.指拭法 |
| 4-3.掃除機での吸い出し |
| 5.安全に食べられる、おもちのような食品 |
何歳から食べられるの?
3歳前後が一般的です。
小さく切る、ドロドロになるまで煮るなど工夫して、2歳後半で食べさせるご家庭もあるようです。
どうすれば食べられる?
おもちは粘り気が強く、気管に詰まりやすい食べ物です。
厚生労働省によると、窒息事故が起こる頻度の最も高い食べ物とされています。
まずは、お子さんの様子を見ましょう。
・歯が生えそろっている
・食べ物をしっかり噛むことができる
・飲み込む力が強い
・大人の話を聞いて行動できる
以上の条件がそろっていない場合は、おもちを食べるのを見送った方がいいでしょう。
お年寄りやお子さんが安全に食べられるよう、おもちに似た味の食品も出ています。
どんなことに気をつければいい?
必ず大人の目の届くところで
大人の目の届かないところでおもちを食べていて、喉に詰まらせてしまうケースが多いそうです。
必ず大人の目の届く範囲で食べさせましょう。
おもちは小さく切って
子供用のお雑煮は、おもちを小さく切ってあげましょう。
飴玉や一口ゼリーでさえ喉に詰まらせてしまうのですから、粘り気のあるおもちはさらに小さく切る必要があります。
最初は5mmくらいの大きさに切るのがいいでしょう。
ゆっくりと食べさせる
ゆっくりとよく噛んで食べさせるようにしましょう。
歯で噛むことで、おもちが喉につまりにくくなります。
遊びながら食べさせない
子供は食べるのにあきてくると、遊びながら食べてしまいます。
特におもちはのびるので、楽しくて遊んでしまう子もいます。
しかしおもちの遊び食べは危険です。遊びに夢中になって噛む回数が減ってしまったり、多めの量を飲み込んでしまうからです。
遊びながら食べさせないようにしましょう。
もしも喉に詰まらせてしまったら?
子供が異物を喉に詰まらせてしまうと、呼吸ができず、脳に酸素が届かなくなることがあります。
脳に酸素が届かないことで脳細胞が壊死し、低酸素脳症になってしまう可能性もあり、最悪植物状態になってしまうと聞きます。
意識がない場合はできるだけ早く「119」に電話して、救急車を呼びましょう。
救急車を待つ間は心肺蘇生法を行います。
下ではご家庭でできる応急処置をご紹介しますが、効果がなくて危険だと思ったら、すぐに救急車を呼んでください。
背部叩打法
背中を叩く方法です。
前かがみの姿勢にさせ、背中を叩くことで喉に詰まった異物を吐き出させます。
咳をしはじめたら、異物を吐き出そうとしている状態です。
指拭法
ガーゼなどを指に巻きつけて喉の奥の異物を引っ張り出す方法です。
逆に押し込む可能性もあるので、救急隊員など、プロ以外の方はやらない方がいいでしょう。
掃除機での吸い出し
掃除機のヘッドを外して隙間用のノズルをつけ、口の中に入れて異物を吸い出します。
舌を吸ってしまうなどの危険もあり、おすすめできません。
飲み込む力が弱くても……おもちのような食品
最近では高齢者やお子さんなど飲み込む力が弱い人でも食べられるように、さまざまな介護食が売られています。
厳密にいうとおもちではありませんが、おもちのような味がするもの、歯茎でつぶせるおもち味の食べ物、やわらかくしたおもち風のゼリーなどがあります。
「縁起物だから一口だけでも……」とすすめられる場合は、こういった、おもち風の介護向け食品を試してみるのもいいでしょう。
冬によく食べられるおもちですが、小さなお子さんはまだ食べられません。
大人が食べているのを見てこっそり手を伸ばす子もいるため、おもちを食べているときは子供から目をはなさないようにしましょう。
周りの人達も無理にすすめないようにしてください。

